ギャラリー

2018.04.01

2018年4月号
「馬と鹿」

2018年4月号
「馬と鹿」
私は時代劇を2つの観点で楽しみます。1つは"人力"。現代ならばジェット機か何かでひとっ飛びのところも馬で駆けていくしかありません(これは馬力?)。また盗聴機なども無いので屋根裏から忍者の目や耳で情報収集です。人体の持つ能力をフル稼働する、そんな場面を観ると「手書き速記術って時代劇的だ」と感じます。コンテンツとして確固たる時代背景や制約が用意されている事はひとつの強さであります。
もう1つは着物。なかでも絞り染め抜いた点が集まった"鹿の子"模様が個人的な好みです。
表紙絵は絞りを1列抜いて図像を表現する"一目落ち"でもって、馬を鹿の子模様で描きました。